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英語通訳ガイドとしての生き様を公開しています!

ドイツ東部ザクセン地方と周辺の旅(2008年10月)

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こんにちは。もと海外旅行添乗員&公立高校の英語教諭で、現在は英語を使う仕事で生活をしているゆういち(@lifeasaguide93)です。

 

過去の海外添乗の記録を粛々と綴っていますが、現地についてに役立ち情報なども随時アップしていく予定です。

 

今回はドイツ東部ザクセン地方と周辺の旅です。首都ベルリンからポツダム宣言が採択されたポツダム、そして陶器の町マイセンを通り中世の町並みが色濃く残るドレスデンの街に滞在、その後はゲーテ街道を南下し近代憲法の街ワイマール城などを見学してきました。

 

華やかな印象の西ドイツとはまったく違った魅力のあるドイツの本来の文化や歴史に触れる旅となりました。

 

1日目 成田~ベルリン

成田よるルフトハンザ・ドイツ航空にてベルリンへ。到着後、ホテルにチェックイン。

                                (ベルリン泊)

2日目 ベルリン~ポツダム~ベルリン

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午前、まずはポツダムの町から観光スタート。ポツダムはベルリン郊外に位置しており約1時間の移動です。上の写真はツェツィーリエンホーフ宮殿です。1917年に当時皇太子であったヴィルヘルム・フォン・プロイセンのために建築された宮殿です。

 

日本ではポツダム会談が開かれた場所として有名になっています。1990年に、宮殿の建物および庭園は「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」の1つとしてユネスコの世界遺産に登録されており、宮殿の一部はホテルとしても利用されています。

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ここはサン・スーシ宮殿です。この宮殿は平屋建てで装飾面が比較的少なく、外装はフランスのヴェルサイユ宮殿と比べるとやや簡素です。屋根は青、壁はウィーンのシェーンブルン宮殿やヴェルサイユの小トリアノンと同じく明るい黄色に塗られているのだとか。

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サン・スーシ宮殿の庭園です。6段に連なるテラスが展開し、その左右に整然と列をなす並木群が植えられています。庭園は直角に交差する散歩道を有しており、樹木や彫像が左右対称に配されています。

 

これはヴェルサイユ宮殿の庭園に代表される平面幾何学的庭園、いわゆるフランス・バロック庭園様式の特徴です。サン・スーシ宮殿の見どころは実はこの庭園で、ゆっくり1時間かけて散策しました。

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ポツダムの見学後、市内レストランで昼食をとり午後はベルリンに戻りました。まずはブランデンブルク門の見学です。ブランデンブルク門はドイツ・ベルリンのシンボルとされていて、正面部はパリ広場の東に面しており、ミッテ区に属しています。高さ26m、幅65.5m、奥行き11mの砂岩でできた古典主義様式の門です。

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上の写真がベルリンの壁です。冷戦の真っただ中にあった1961年8月13日にドイツ民主主義共和国(旧東ドイツ)政府によって建設された、西ベルリンを包囲する壁です。1989年11月10日に破壊され、1990年10日3日に東西ドイツが再統一されました。

 

実物を見るとこんなに薄くて低い壁だったんだと驚きました。そしてベルリンの壁の破片はお土産として売られています。私も購入し未だに自宅にベルリンの壁が。。。確か日本円で600円くらいで買いました。

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その後近代美術館へ。ベルリンの壁を用いたアートが印象的でした。

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夕食は伝統的なドイツ料理のレストランにてベルリン名物のアイスバインです。豚肉(塩漬けの豚すね肉)を、玉ねぎ、セロリなどの香味野菜やグローブなどの香辛料と共に数時間煮込んで作るそうです。ザワークラウトとジャガイモと共にサービスされました。すごい量でした。

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夕食後、地下鉄に乗り市内を少し歩くことにしました。写真はカイザー・ヴェルヘイム記念教会です。1943年11月23日のベルリン大空襲で破壊されましたが、最低限の修復が施され崩れたままの状態で保存されています。広島市の原爆ドームと同様、ベルリンの空襲の悲惨さを今に伝えている教会です。

                                (ベルリン泊)

3日目 ベルリン 自由行動

この日は終日自由行動でした。私は希望の方とペルガモン博物館を訪ねその後、シュプレー川沿いを歩き大聖堂を見学、ホテル最寄りのアレクサンダー広場でのイベントでソーセージを食べたりビールを飲んだりしてのんびりと過ごしました。

                                (ベルリン泊)

4日目 ベルリン~アイゼナハ~マイセン~ドレスデン

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午前ベルリンを出発し、有名な音楽家バッハの故郷アイゼナハへ。ベルリンから約1時間半で到着となりました。ヨハン・セバスティアン・バッハは18世紀のドイツで活躍した作曲家・音楽家でバロック音楽の重要な作曲家の一人です。

 

日本の音楽教育では「音楽の父」と称されています。アイゼナハの街を約1時間散策しました。

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旧市街を散策後、市内のレストランで昼食です。この日のレストランはなんと文豪ゲーテの代表作ファウストに登場するレストランです。レストランの入口にはファウストと悪魔をイメージしたであろう像がつくられており写真を撮る人がたくさんいました。

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レストランは地下にありました。とても雰囲気があり中世の小説にでてきてもおかしくない、むしろ当時をそのままとどめているという感じでした。

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料理の味はまさに「伝統的」でドイツの昔ながらの味付けは噂通りの塩辛さでした。慣れたら平気なのですが、最初は大変です。。。

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午後、マイセンの陶器工房に立ち寄りました。当時東洋(中国の景徳鎮がオリジナル)からもたらされた白磁は、17世紀頃の西洋社会では憧れの芸術品だったようです。各国が競ってその製造開発に乗り出し、ザクセン選帝侯兼ポーランド王のアウグスト2世も錬金術師ヨハン・フリードリッピ・ベトガーを幽閉し白磁を作るよう命じました。

ベトガーは物理学者、数学者、哲学者エーレンフリート・ヴァルター・フォン・チルンハウスらの協力を得て、1709年にザクセン・フォークラント地方のアウエ鉱山のカオリンを原料とした白磁の製造に成功したのです。

 

アウグスト2世はこれに大満足し、西洋磁器の歴史の幕が開けたと言われています。マイセンでは製造過程を見学し買い物も楽しみました。

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ドイツ連邦共和国ザクセン州の州都、ドレスデンに到着しました。エルベ川の谷間に位置している都市で旧市街はとても重厚な雰囲気を持つ街です。写真は世界最大のパズルと言われているフラウエン教会です。

 

爆撃により完全に崩壊してしまいましたが、東西統一後、多くの人の支援と働きで現在の姿にまで蘇りました。宿泊はフラウエン教会かた徒歩5分の位置のヒルトンです。

                          (ドレスデン:ヒルトン泊)

5日目 ドレスデン市内観光

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午前、徒歩でドレスデン旧市街の観光です。ホテルから王宮側に歩いていくと、アウグスト通り沿いに高さ8m、全長約100mの外壁の壁画「君主の行列」がありました。2万4千枚以上のマイセン磁器タイルが仕様され歴代35人のザクセン君主が描かれています。ネオ・ルネッサンス様式の城の壁画です。

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ドレスデンは街全体がとても重厚な印象です。建物一つ一つがずっしりとしていて建物のレリーフも素晴らしく精巧なつくりです。 ツヴィンガー宮殿やゼンパーオペラをその後見学し街を約2時間歩きました。

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【ツヴィンガー宮殿(イメージ)】

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【ゼンパーオペラ(イメージ)】

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上の写真はエルベ川の景色です。しかし川に建設されたワルトシュレスヘン橋が景観を損なわせるとして、ユネスコの世界遺産リストから抹消されてしまいました。

 

とても残念ですが、ドレスデン旧市街からは引き続き素晴らしい景色を楽しむことができます。午後は自由行動。各自旧市街の散策を楽しみました。

                               (ドレスデン泊)

7日目 ドレスデン~ケーニヒシュタイン~ザクセン・スイス国立公園

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午前、バスでケーニヒシュタインの要塞へ。入口から専用の車に乗り換え丘を上がっていきまうここはかつて牢獄としても使われた歴史があり、マイセン陶磁器を開発したベドガーなども囚われていた要塞です。

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標高361mの地点に立ち、ここからザクセン・スイス国立公園の展望が本来は抜群です。残念ながら天気が悪く景色は見えませんでしたが、約2時間かけてしっかり敷地内を見学しました。見学後、ザクセンスイス国立公園へ。               

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ドレスデンから約1時間半の移動するとザクセンスイス国立公園に到着します。エルベ川を遡ると、切り立つ岩山が川の両側に迫り岩峰が連なるザクセン・スイス国立公園へと入っていきます。

 

長い年月を経た浸食作用により誕生した100mを越える断崖絶壁が訪ねる観光客を圧倒します。上の写真はハイライトのバスタイ橋です。奇岩の中に造られた石橋です。ザクセン・スイスでは現地到着後、まずは昼食をとり午後のんびりとバスタイ橋までの散策を楽しみました。ザクセン・スイス見学後、ドレスデンに戻り休憩と自由行動。

                               (ドレスデン泊)

8日目 ドレスデン~~ザイフェン~ワイマール

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 この日はワイマールへの移動です。途中ザイフェン村に立ち寄りました。ザイフェンはドレスデンから南に50kmの距離にありチェコとの国境近くのエルツ山岳地帯に位置しています。

 

夏は山岳リゾート、冬はスキー客で賑わう田舎町ですが、この町が一番賑わうのはクリスマス前です。「おもちゃの町」として名高いザイフェンのメインストリートには世界中から観光客が訪れます。

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彼らのお目当てはこの村で何百年も前からつくられているクリスマスツリーに飾る木製のオーナメントやくるみ割り人形、窓辺を飾るロウソク立てや天使のミニチュアなどです。かわいらしいおもちゃがたくさんありました。

 

ザイフェン見学後、一路ワイマールへ。到着後ホテルにチェックイン。

                               (ワイマール泊)

9日目 ワイマール市内観光

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この日はワイマールの市内観光を楽しみました。ワイマールは13世紀につくられた街でゲーテ、シラーなどにより当時のドイツ古典主義文化が花開いた地です。作曲家のバッハ、リストなどの多くの文化人が集まりました。

 

写真はシラーハウスです。シラーは晩年ここで3年間暮らしました。ヨハン・クリストフ・フリードリヒ・フォン・シラーはドイツの詩人、思想家、劇作家でゲーテの親友でした。ゲーテのファウストが完成できたのはシラーの励ましがあったからなのだとか。

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ワイマールは第一次正解大戦後の1919年に民主憲法の制定会議が行われ、関連の建造物が多く残る街全体が世界遺産に登録されています。上の写真は国民劇場です。ゲーテとシラーの像が建っています。旧市街はこじんまりとしており半日で歩ける程度です。約2時間の散策を楽しみました。

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午後は自由行動となりました。私は希望者と引き続き旧市街を歩いたり国立博物館に入ったりしホテルに戻りました。

                               (ワイマール泊)

10日目 ワイマール~ヴァルツブルグ城~フルダ

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この日は世界遺産ヴァルツブルグ城へ。入口から専用車両で丘を登っていきます。ヴァルツブルグ城はアイゼナハ市街の南郊の丘にあります。11世紀にルートビッヒ王が建設したといわれ、中世の詩作や騎士の恋愛歌(ミンネサング)の歌合戦の中心地となり、ルターが新約聖書を翻訳した場所です。

f:id:life-as-a-guide:20210709111530j:plain ここがルターが新約聖書を翻訳した場所と言われています。ゆかりのある部屋がいくつもありガイドツアーで見学ができました。ここから宗教改革がはじまりました。歴史の教科書でしか学んだことがなかった宗教改革の起源が見られて感激しました。

 

見学後、本日宿泊のフルダへ。到着後、ホテルにチェックイン。宿泊ホテルはゲーテが宿泊したと言われる「ゴルドナー・カルプフェン」です。

11日目、12日目 フルダ~フランクフルト~成田

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司教区教会

今回の旅行の最終日はフルダの観光からスタートしました。フルダはヘッセン州に属しブラン管の発明でしられるカール・フェルディナント・ブラウンの出生地として知られています。

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【大聖堂】

フルダの旧市街を散策し一路フランクフルトへ。国際線の出発まで時間があったため市内にて少しの間自由行動時間をつくりました。その後空港へ移動。日をまたいで帰国となりました。

                                  (機中泊)

 

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