英悟ガイド必見!寿司は日本が発祥ではないという事実等について
こんにちは。もと公立高校の英語教諭で、現在は英語通訳ガイドで生計をたてているゆういち(@lifeasaguide93)です。
先日カツカレーについてガイドの視点からの情報を記事にした後、日本食についていろいろ追求したくなりました。今回はお寿司について書きたいと思います。
2013年に和食が世界無形文化遺産に登録されたことは皆さんの記憶にも新しいかと思われます。
日本を訪れる外国人のお客様はとても日本食について詳しい方も多く、例えば、寿司はもちろんのこと、うなぎ(Unagi)、ラーメン(Ramesn)、カツカレー(Katsu-curry)、うどん&そば(Udon & Soba)、出汁(Dashi)、からあげ(Karaage)、天ぷら(Tempura)、すき焼き&しゃぶしゃぶ(Sukiyaki&Shabushabu)等はかなり知名度が高く、それ以外にも、おまかせ(Omakase)、懐石(Kaiseki)については頻繁にゲストの口から聞こえてきます。
寿司に至っては、ネタの名前も知っているくらいです。例えば、マグロ(大トロ、トロ)、ハマチ、いくら、ウニ、カニ、ホタテ、サバ、たまご、とびっこなどなど。
今回はガイドの視点から寿司について深くつっこんでいきます。
寿司はどこからきたの?
それでは日本の寿司文化はいったい「いつ」「どこで」生まれたのでしょうか?日本人ガイドとしては寿司について詳しく知っておきたいと思うのは私だけでしょうか。
そもそも私も寿司についてゲストにそんなに深く説明したことはありません。寿司の知名度が高いため「Sushi」と言えば伝わってしまうためです。
そしてゲストは寿司の歴史よりも、そのレシピ、例えば握り方やネタ、そして寿司職人について興味があるように感じています。
しかしながら、我々ガイドは日本人を代表する立場、日本については全てを知らなければなりません。ゲストが寿司について知っているからといって、そこに甘えていてはいけないと最近感じています。
それでは寿司のルーツについて紹介していきます。
寿司は当て字
まずは、名前の由来からです。寿司について調べていくと驚きの連続なのですが、なんと最初から驚きが。実は、「寿司」、もしくは「鮨」は当て字だったのです。
分かり易い方発音からいきます。「すし」は酢飯(すめし)の省略からすしと呼ばれているようです。
その後、「鮨」は「魚が旨い」、そして「寿司」は寿を司ると言う縁起の良い字が当てられたと言われています。
寿司はどこからきた?
それでは、寿司(私が日頃使い慣れているこちらの漢字で続けさせて下さい)の起源ですが、残念ながら日本ではありません。
そもそも、現在日本食と言われているものも多くが他国からのパクリです。
ラーメンは中国から、トンカツはドイツ、天ぷらはスペインからポルトガル経由で日本に入ってきています。
大航海時代の織田信長の功績です。懐かしの砂糖菓子「金平糖」は、もともとポルトガルのお菓子「コンフェイトー」です。
カステラはスペインのカスティーリャ地方が起源のポルトガル経由で入ってきたケーキです。
信長は鉄砲以外にも、いろいろ日本に爪痕を残しています。
話が逸れましたが、寿司の発祥はそもそも日本ではなく、紀元前4世紀に東南アジアの山地民族の中で誕生したと言われています。
元来は川魚の保存方法で、米等の穀類と魚を一緒に漬けて保存していたことが始まりです。その人類の知恵が、おそらくですが、中国経由で日本に入りました。
日本の最古の寿司の形は、1200年以上の歴史を持つと言われ現代にもその名残は残っています。
滋賀県の鮒(ふな)ずしや、北海道から東北地方にかけて広がる飯寿司(いずしorいいずし)の由来でもあります。
私は北海道民なので、いずしという呼び方に親しみを感じますが、全国的には、「なれずし」と呼ばれているようです。
寿司が現在の形になるまで
寿司が現在の形になったのは、江戸時代中期の、1700年代前半頃だったと言われています。
これまでの米と魚の発酵による保存法に代わり、ごはんに酢と塩を使った「早ずし」が誕生します。
そして、現在も日本国民に愛されるバッテラに代表される「箱寿司」、「巻き寿司」、そして「棒寿司」が世に出ていくようになります。
それでは、現在の寿司の代表格である「握り寿司」はいつ頃生まれたのでしょうか?
江戸後期1800年代前半頃、庶民的なファーストフードとして、その評判が広がっていきます。
当時は現在の寿司の2倍〜3倍の大きさだったようで、天ぷら、そばに並ぶ江戸3大ファーストフードでした。
今では、寿司、天ぷらはファーストフードとはいえない値段になってしまいましたね。
軍艦巻きとは?巻き寿司とは?
それでは、握り寿司と並び定番の軍艦巻き、そして巻き寿司スタイルについて紹介していきます。
皆さんは軍艦巻き、巻き寿司を食べるとき、何か考えますか?私は考えませんでした。しかしながら、ガイドになってから、全てのモノには必ず歴史と理由があることを知り、時には無駄に物事を追求するようになりました。
軍艦巻き、巻き寿司の歴史を追ってみましょう。
巻き寿司のルーツ
まずは歴史が古い方からいきます。巻き寿司の歴史です。いくつか説がありますが、有名なものをまずご紹介します。それは・・・酔っ払いから始まりました。
ある酔っ払いが、料理屋で酒を飲んでいた時、飲みすぎて店主にこういいます。
「オレはこの店の寿司が食べ飽きた。今までとは違うものがたべたい。たとえばこのサバ寿司、ご飯と魚をひっくり返してみろい!」
店主は真剣に考え、寿司飯とサバの位置を逆にしました。
魚の上に酢飯の握りをのせるのではなく、魚を細い棒状に切り、その周りを酢飯で固め、海苔で巻いて輪切りにして提供しました。
なんと、これが巻き寿司の起源なのです。
鉄火巻が生まれた起源
巻き寿司のルーツとして絶対はずせない有名な話をご紹介しておきます。皆様、鉄火(てっか)巻きはご存知でしょうか?きっとご存知でしょう。
そもそも、鉄火巻は何故、「てっかまき」と呼ばれているのでしょうか。実は、名前の由来について有名は説が2つあります。
1. やくざの賭博場(鉄火場)より 鉄火場(賭博場)でやくざが片手で食べれるようにマグロの巻き寿司が提供されたから
2. 生のマグロが当時あまりにも珍しく、お客様が、まるで熱した鉄に触るような(鉄火)ものを提供されている気持ちになるということから
いかがでしょうか。我々日本人は情けないの極みですが、鉄火巻と言えば鉄火巻で、おおよそ、ほとんどの方がその意味について知らないですよね。
軍艦巻きのルーツ
続けて、軍艦巻きのルーツについてです。軍艦巻きの歴史は、実はそんなに古くありません。1941年、東京銀座の名店「久兵衛」の常連客の言葉から軍艦巻きが生まれました。
その客はイクラを寿司にしてほしいと当時の久兵衛店主に頼みました。しかしながら、当時いくらを寿司にしようとする考えは世間で全くありませんでした。
ところが、久兵衛店主は日頃お世話になっている常連様の頼みならと考えます。そこで出した答えが、イクラがこぼれないように、シャリの周りを海苔で巻くというスタイルでした。
そして、その真っ黒な見た目から「軍艦巻き」と後に名付けられたと言われています。
カリフォルニアロールのルーツ
海苔巻きをひっくり返したようなカリフォルニアロールの発祥地は、どこなのでしょうか?
諸説ありますが、カリフォルニロールというと言う名前の通り、カリフォルニアで生まれたとされる説が有力です。
海外で生まれたカリフォルニアロールですが、疑いもなく日本のお寿司の一つの型として現在は世界中で定着しています。
カリフォルニアロールは、もともと日本の寿司職人によって考案されました。アメリカにいたその寿司職人は、いかに日本の寿司をアメリカ人に普及させるか考えました。それは1963年のことでした。
当時のアメリカでは魚介類の生食が嫌煙されていたこともあり、そのシェフは生魚ではなくボイルしたカニ、そしてアメリカ人に親しみのあるアボカドやマヨネーズを使いました。
そして、海苔を嫌煙するアメリカ人に配慮し海苔と酢飯をひっくり返しました。このような努力により見た目だけで拒絶されることがなくなったと言われています。
寿司の深いところを説明しよう
今や世界中の誰もが知っている寿司ですが、日本人として世界の人たちが知らない事実を知っておきたいですよね。
日本を案内するガイドをしているならば、なおさらそう思います。むしろそう思わないと厳しいと思います。
今回の寿司についての情報が一人でも多くのガイド様の参考になれば幸いです。コロナが終息したらと得意げに、かつ嫌味なくゲストに説明していただけますと幸いです。
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