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北海道の英語ガイド必見! 自然を英語でガイドするスキルと必要な英単語について(動植物&生態系についての英単語)

こんにちは。もと公立高校の英語教諭で、現在は英語通訳ガイドで生計をたてているゆういち(@lifeasaguide93)です。

 

ふと、思い立ったので北海道の英語ガイディングについて考えてみました。

 

私は東京で少しの間ガイド業務をしていました。当時は東京で通用するのだから、地元北海道に戻っても大丈夫であろうと思い込んでいましたが、最近思うのが実は、まったくの逆だったのではないかと思っています。

 

東京で案内していた頃は、良い意味で、「マニュアル通り」でもなんとかなりました。私が言うマニュアル通りとは「全国通訳案内士」になるために、試験に受かるための知識、すなわち、一般的な日本の地理、歴史、文化について知っていれば、なんとかなりました。

 

しかしながら、北海道はそうはいきません。北海道でガイドデビューした当時は東京に比べて話すことが少なくていいなぁとか、かなり呑気に仕事をなめた事を考えていた記憶があります。

 

北海道では、基本的に自然が相手なので、なんでもありです!

予定通り終わる日はないのではないでしょうか。。。とすら考えてしまいます。

 

天候が崩れる(雨、嵐、雪)、予定していた道が突然の閉鎖、高波による船の欠航、田舎ならではのいきなりの休業、野生動物に遭遇しテンションが上がり予定より30分以上滞在、、等々例を挙げるときりがありません。

 

北海道のガイディングは、全国通訳案内士の資格というよりは、むしろ添乗員の資格と経験があり、柔軟かつ臨機応変な対応ができるガイドが必要だと考えています。

 

今回は、北海道でガイドをするにあたり必要なスキルについてまとめてみました。

 

添乗員的能力と柔軟性

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先の例に挙げたように、北海道はその日のスケジュールをスムーズにこなすことが難しい地域だと考えています。

 

当然、日程をこなすのが難しいというのは、マイナスな条件が多いですが、逆に野生動物に遭遇する等のうれしいハプニングで時間計算が狂ってしまうこともあります。

 

もし、知床の散策路を歩いていたとき、遠くにいるクマに遭遇したら、クマに近づかないよう、脅かさないよう、そっと見学を続けます。

 

ここで次のスケジュールがあるからと、クマを無視し速足で帰るガイドさんがいれば・・それはないでしょう。と思います。

 

その日のスケジュール、施設の予約時間等、いろいろな事情があることを理解しつつも私なら瞬間的にその日の残りの日程を思い出し、調整がかけられないか考え、その場の時間を1秒でも長くつくることを検討します。

 

これは海外旅行の添乗員として過去もまれてきたクセでもありますが、今に活きています。

 

私がお客様の日程をいじる上でいつも考えることを以下に書き出してみます。

1. 観光地のまわる順番をかえる

2. 観光地の観光時間を長くするor 短くする

3. 翌日に回せそうであれば回す(お客様に事前の丁寧な説明が必要)

4. 翌日の観光地のその日のうちに回ってしまう

5. レストラン、アクティビティーの予約時間を変更する

 

これらを、常に頭の中でぐるぐる考えながらツアーを運営しています。ガイドに余裕がないとお客様は不安になるので、頭の中はぐるぐるでも、見た目は何も考えていないような顔をしてガイドしています。

 

ツアーの時間等をコントロールしつつも、アクシデントがあれば臨機応変に日程を変更できる力がなければ、北海道のガイドは務まりません。

 

勉強になるのは、それができる人と一緒に仕事をしてみることです。北海道のバスドライバー、ガイドさん、そして添乗員さんたちはたくましく一緒に働いてみるとすごく自分を成長させることができます。

 

私も何度か北海道の添乗をしたことがありますが、皆さん、何があっても「めげない」、「あきらめない」、「ベストを尽くす」を実践しています。代替え案等を瞬時に考えて2、3分話し合いをして決めてしまいます。

 

その後のお客様への変更等の説明も完璧なのです。一緒に働いて本当に勉強になったことを覚えています。

体力&視力

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北海道にくる大半の外国人は北海道の自然を楽しみに訪ねてきます。私の北海道ガイドの経験上(おそらく約1,000人)北海道にきて、自然には興味がなく北海道の歴史が知りたいと言われた方は0名です。

 

もちろん、歩くのが苦手、車椅子の方々もご案内していますが、皆ご自身の状況に合わせて可能な限り北海道の自然を楽しまれています。

 

ときには比較的楽な散策路に車椅子の方を案内しますよ。はりきって車椅子を押すときもあります

は?そんなのガイドの仕事ではないでしょ?という方、正論ですが、そんなこと言ってられないのが現場で、慣れた方なら理解していただけるでしょう。

 

私は元々が添乗員なので、その”気質”がガイドになっても抜けません。お客様の為に奴隷のように働いてます。

 

北海道のガイドをするからには、北海道の自然の自然を一緒に歩き、案内できないことには務まりません。

 

私も若くはないので、体力が落ちないように日々ジョギングをする等一応の努力はしています。

 

また、視力はとても重要です。なぜならば、北海道ではそこらじゅうに野生動物がいるからです。

 

車での移動中、あ!キツネ!タヌキ!ツル!エゾシカ!オオワシ!という会話が当たり前です。

 

ときには、Wow! クマ!!!なんで話もあります。

 

ガイドをしていると、やはりお客様に感動と驚きを提供したいものです。野生動物がでてきてくれれば、場の雰囲気はいきなり最高潮に達します。

 

仮にガイド経験が少なくても、たくさん野生動物がでてきてくれればお客様は満足されるでしょう。

 

私はガイディング中、常に野生動物を探しています。残念ながら、私は視力が悪いので、いつも視力の高い人をうらやましく思っています。

 

視力が高い方は、やはり何かを見つけるのが早いです。20年後、経験でカバーできればいいなと思う今日この頃です。

 

歴史説明は不要、動植物の生態系に関心をもちましょう

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北海道のガイドをする場合、先に述べた通り、訪ねてくるゲストは基本的に北海道の雄大な自然に興味があります。

 

極端な話をすると、北海道神宮が札幌の円山の地につくられた歴史の話を聞くよりは、隣の円山のトレッキングをしエゾリスと戯れたいという方が大半です。

 

もちろん、私はガイドですから、神宮を訪ねた際は、歴史の話をします。ただ空気を読みます。ゲストの反応がなく、興味が薄いなと感じたら、すごく早口で基本的な事は案内し、やった気になって終わります。

 

多くのゲストは北海道の動植物について関心を持ち質問をしてきます。

例えば、ありがちな例を以下挙げます。

・この花何?

・この動物は何?

・この花は北海道の花?

・この植物は食べられる?

・この動物は何を食べるの?

・この動物は冬眠するの?

・北海道にはこの動物は何頭(何羽)くらいいるの?

 

などなど、その状況に応じていろいろな質問がでてきますが、とりあえずは上記質問事項をカバーできればなんとかなります。

 

そして困るのが花の名前です。添乗員時代は、「それは〇〇色の花です」とか「地元の花です。」と言って逃げていましたが、ガイドとして仕事をする以上そうはいきません。

 

北海道には、北海道ならではの花が多く存在します。それらくらいはスマートに紹介したいものです。

 

以下、花の名前も含め、北海道ガイディングの際、よくでてくる動植物についての単語を紹介していきます。

 

※もちろん、全てはカバーできませんが経験上、一度は説明した or 調べたものをご紹介していきます。

 

北海道の花

エゾヤマザクラ    Ezo Sargent's cherry         チシマザクラ Chishimazakura cherry

エゾツツジ   Ezo  Azalea                       シラネアオイ    Japanese wood poppy

エゾリュウキンカ Kingcup                           オオバナエンレイソウ Tirillium 

ニリンソウ         Soft windflower               エゾサクラソウ  Primula 

エゾカンゾウ   Daylily           ハマナス    Japanese rose 

アッケシソウ   Coral plant         カタクリ            Dogtooth violet 

ヒオウギアヤメ  Arctic Iris                         水芭蕉     Skunk cabbage 

レブンアツモリソウ Rebun Lady's Slipper Orchid  

スズラン     Lily of the valley               スミレ            Violet         

フクジュソウ   Amur adonis                     エゾリンドウ Ezo Gentiana 

オオウバユリ   Cardiocrinum cordatum   きたこぶし   Magnolia kobus

ニセアカシア   False Acacia                      ライラック        Lilac 

レンギョウ    Forsythia                           そば        Buckwheat 

菜の花                   Canola         芝桜      Moss phlox 

 

花の色、形と名前を照らし合わたければ以下を参照下さい。(おそらく皆該当)

www.pref.hokkaido.lg.jp

 

高山植物

チングルマ Geum pentapetalum      メアカキンバイ Globflower 

エゾオヤマノエンドウ Same family of pea ミヤマリンドウ    Bellflower 

エゾノツガザクラ Purple mountain heather  

キバナシャクナゲ   Same family of rhododendron 

 

花の色、形と名前を照らし合わたければ以下を参照下さい。(おそらく皆該当)

www.daisetsuzan.or.jp

 

北海道を案内する際には山菜の話をするようにしています。山菜を塩漬けにし保存する技術は、なんと約2,000年以上前日本では一般的だったというから驚きです。

 

いろいろと説はありますが、私が良く耳にする山菜の名前を考えると、30種類ちょっとの山菜が一般的に日本で食べられていると言えると思います。

 

皆さんは山菜について英語で言えますか?以下で念のため復習しましょう!

 

北海道の山菜

ふき   Butterbur                          ぜんまい   Royal Fern 

こごみ    Fiddlehead          

うど        Udo (Same family of fiveleaf aralia) 

タラの芽 Fatsia sprouts                            イタドリ         Knotweed 

山ブドウ   Mountain grape         三つ葉    Trefoi (honewort) 

ボウフウ   Pastinaca 

 

山菜の場合、上記を伝えてもなかなか理解いただけない場合が多いです。日本人も同じです。例えば、日本人の何割の人がボウフウと言われ、その形をイメージできますでしょうか?

 

外国人も同じです。まずは自分で調べてみて、食べてみて、その経験を伝えるのが一番の近道かと考えています。

 

そして、私の場合、山菜については基本的に日本語を使います。例えば、ふきの場合は「Fuki」と言います。ゲストがイメージできない場合は、上記英語で伝えるようにしています。

 

なぜならば、そもそも山菜を食べる文化というのが、以外に世界ではレアのようだからです。

 

日本をより感じていただけるように、あえて日本名で伝えるようにしています。

              

 
そして、以下にもう少し英単語を紹介していきます。北海道をガイドするうえで知っておいて損はありません。
 
 北海道をガイドするうえで知らないと辛い単語たち
哺乳類          Mammal                             爬虫類       Reptiles 
両生類            Amphibian                                猛禽類            Raptores 
肉食     Carnivorous         草食     Herbivorous 
雑食     Omnivorous           冬眠       Hibernation 
 
繁殖                Breeding                                  絶滅危惧種     Endengered speices 
越冬                Wintering                                 巣                    nest 
群れ                flog of ~          産卵                spawn 
外来種            alien species                             足跡                foot print 
 

人柄と地元民とのネットワーク

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北海道は日本で2番目に大きい島ですが、札幌市を一歩でると、いきなり田舎です。もちろん、札幌市以外にも旭川市、函館市等、大きい街もありますが、人口約200万人の札幌に比べ、旭川は約30万人、函館は約25万人というように、札幌市以外の地域は大都会とはいえません。

 

そして北海道をガイディングする際は、各地の施設、レストラン、ホテル等、だいたい同じところを使っていきます。(特にレストランは選択肢がない場合が結構あります。)

 

そんな時、地元の施設関係者との良好な関係は最大の宝物ですし、ツアーを運営する絵で欠かせないものとなります。

 

「あ、どうも!いつもありがとうね!今日はこれサービスね!」なんてありがたい言葉をよくいただきます。

 

これは私が特別なのではありません。絶対に!いつも、謙虚に相手に敬意をもって対応しているため、相手もこちらに対して良い印象を持っていただいているのです。

 

ガイド or 添乗員という仕事をする上で、たまにあるのが現地施設のスタッフに対し横柄な、または攻撃的な対応をするガイド&添乗員がいます。

 

私はこういう方たちを全否定します。現地観光施設、レストラン、ホテルがないと我々の仕事は成り立ちません。

 

私はいつもかなり丁寧に対応するよう心掛けています。北海道のガイドでは、まずは各施設との関係づくりから始まるといってもいいかもしれません。

 

仲良くなってくると、時間変更、メニュー変更、部屋の変更等、結構融通を効かせてくれます。というか、そうなってきました。

 

どんな仕事でもそうですが、まずは自分という人間を相手に知ってもらい協力してもらうことからスタートするのではないでしょうか。

 

私も人間ですから、たまに対応にイラッとくることはありますが、そういうときに考えるのが、「我々は北海道の地でお客様に喜び満足していただくことでお金を貰っている、同志」です。

 

そう考えると、不思議と相手に対して思いやりの心が生まれます。

 

ガイドの素質は人柄

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今回はかなり精神論になってしまったと少し反省していますが、おそらく間違ったことはお伝えしていないと思います。

 

コロナ禍の今、こうした基本的なことに戻り自分自身を見つめなおす機会をつくってみても良いのかもしれません。

 

結局我々はレジャーという旅行を扱う商売です。そしてレジャーのためにお金を使っていただける人の気持ちを考え行動することが重要なのではないでしょうか。

 

例えばですが、私が海外旅行を計画し、多額の旅費を払ったとします。おそらく私は訪問地についていろいろと調べ、自分のやりたいこと等について、いろいろとガイドに聞くと思います。

 

そして一言で「絶対無理。」と言われたらとてもがっかりすると思います。

 

ここの気持ちを是非、日本中のガイドさんにわかっていただきたいと感じています。私は添乗員(海外旅行客の代表)、そして地元ガイドの両方を経験しているので、お互いの立場を理解しています。

 

その上で、我々ガイドは日本を訪れるお客様ときちんとコミュニケーションがとれる唯一無二の存在と認識しています。

 

せっかくきてくれるのですから、つべこべ言わず楽しませてかえしましょうよ!と思い今回の記事を書きました。

 

ベテランの方には当然のことですが、駆け出しガイドの方達に何か響くものがあれば幸いです。

 

しばらくは、コロくナ終息後のガイディングに向けて英語の勉強をしていました。以下、参考にしてください。

 

コロナ終息後 確実に問われる英語 すぐには出てこない単語たちについて【政治編】

コロナ終息後 確実に問われる英語 すぐには出てこない単語たちについて【社会制度&司法制度編】

コロナショック後 確実に求められる英語力 すぐには出てこない単語たちについて【医療制度編】

コロナショック後 確実に求められる英語力 すぐには出てこない単語たちについて【経済・金融編】

 

以下で、ガイドとしてのお仕事の受注方法や資格試験等について書いています。

よかったら見てみてください!

 稼げる通訳ガイドになるため!本業ガイドへの最短ステップを紹介します!

 稼ぐ英語通訳になる!通訳案内士試験 独学一発合格への道

   稼ぐ英語通訳になる!添乗員の資格は取るべき?

 英語を話せるようになりたい! 英語ガイドの視点からのお勧め勉強法

 

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