英語ガイド必見! ゲストの心を掴むガイディングと話すネタについて
こんにちは。もと公立高校の英語教諭で、現在は英語通訳ガイドで生計をたてているゆういち(@lifeasaguide93)です。
新型コロナウィルスの影響で仕事がなく、日々次のガイディングのイメージトレーニングに励んでいます。(2021年1月更新:2020年度は結局ガイドの仕事は2本でした)
仕事がなくてどうしようもない!という方は以下を見てみて下さい。少しでもお力になれたら幸いです。
他の仕事をするために街中に出ざるをえない方もいるかと思われます。
私もそうです。
今回は私がガイディングする際に気を付けていることについて書いてみようと思います。
新人さんにはきっと参考になると思います。ベテランさんも、フレッシュな時代を思い出していただくには良いかもしれません。
インパクトのある自己紹介
おそらく、私がいつも神経をつかうところが自己紹介です。簡単に済まそうと思えばすぐに終わってしまいますが、私はあえて長めに自己紹介をしています。
自己紹介の際に意識しているのは、インパクトがありゲストが私のことを信頼のおけるガイドだと認識させることです。
とはいいつつも基本的なことしか話していませんが、自分の情報はできるだけオープンにしフレンドリーかつ丁寧な話し方をするように心がけています。
以下のようなことを話しています。
1. 生まれも育ちも北海道
2. なぜガイドになったのか
3. 日本のことならなんでも知っているから何でも聞いてください(多少いいすぎですがOKです。)
4. 楽しい旅行にしたいので一生懸命がんばります
緊張はありますが、初対面ではゲストも普通は緊張していますからリラックスさせられるような話し方を意識しています。
ゲストと仲良くなるための質問攻撃
私は自己紹介の際、必ず過去に添乗員をしていたこと、そして約60か国を旅したことを話します。
ゲストの多くは富裕層の旅好きですので、だいたいは海外旅行の話で盛り上がります。またゲストが私の訪問したことがある国の方でしたら、その国のことを思い出し観光地や街のことを話します。
ここでのポイントは、きっかけはなんでもいいと思いますが、ゲストと会話を楽しみ一緒に盛り上がれるものを共有できるとツアーはうまくいくことが多いです。
そのために私は「添乗員」というネタを突破口にいろいろとゲストに質問し共通項を探ります。
また自分の自己紹介からスムーズにゲストのことを聞ける流れをつくっても良いでしょう。
例えば以下のようなことを自己紹介で話せば、その後の会話の流れもスムーズです。
1. 好きな食べ物
2. 好きなスポーツ
3. 趣味
4. ペット
その日の流れの説明
その日の日程の説明については、あまり長くする必要はないですが、以下は重要だと考えます。
1. 移動時間&途中のトイレ休憩の有無
2. 観光地での散策内容(どれくらい歩くか&何を見に行くのか)
3. ランチの時間と食事内容
4. ホテル到着時間
5. 明日の出発時間(出発が早い場合はできるだけ早めに)
これだけ最低限伝えておけば、混乱はないでしょう。添乗員時代に培った知恵です。
私の添乗員時代については以下を見てみて下さい。
英語通訳ガイドになりたい!夢を諦めず成功したアラフォー男の人生
車の移動中のネタ
結論はゲストが興味のある話でしたらなんでも良いです。逆にゲストが興味ない話は控えるべきでしょう。
ゲストの反応をしっかりと見極める必要があります。極端な話、熊本城を訪ねる前は誰もが加藤清正の話をしようとするでしょうが、ゲストが興味を示さなければバカ殿様と志村けんの話をすれば良いのです。
そこから日本のコメディアン、漫才、落語等の話にも広げられるでしょうし、ガイドの仕事は無限大です。
全てはゲスト次第です。ただ、私が心がけている事は、せっかく日本に来てくれているのだから最低限、これだけは理解して帰ってほしいというものは常に頭にもっています。
説明の押し付けはNGですが、そういう情報についてはさらっと話すようにしています。以下のトピックについては大半のゲストが興味を示すネタです。
1. 日本の産業
2. 農業&漁業
3. 公共料金、家賃&一軒家の値段
4. 税金&年金
5. ○○率(失業率、出生率、離職率、離婚率等)
6. 結婚
7. 宗教&葬式のスタイル
8. 日本語について(漢字、ひらがな、カタカナ)
9. 学制
などなどです。おそらくこういう話に興味があるのは万国共通でしょう。添乗員時代も良くガイドに聞いて説明してもらってました。
観光地での説明
私が観光地の案内で意識していることは、ウィキペディアで調べられることの説明にはあまり比重をおいていないことです。
私は北海道のガイドですが、例えば床国立公園を案内する際、鮭節の話、エゾシカの好物の植物、熊に襲われたらどうしたら良いか、コケモモアイスクリームがおいしいこと等について話していると思います。
意図的に基本となる現地情報の周辺にある情報を手繰り寄せて、むしろゲストを誘導して話しているような気がします。
知床国立公園について王道のガイディングをするとしたら、半島は何キロあって、野生動物が○○種類住んでいて、国立公園になったのは○○年で、今はユネスコ世界遺産に登録されているというような話になります。
ただ、私的には正直こんな話はまったく面白くないですし、スマホでググればすぐにわかります。
私のスタイルはそういう基本の説明は導入でさらっと終え(おそらく毎回5分くらい)で話した基本情報の中でゲストが興味を示したトピックについて深く掘り下げて説明しています。
なので、知床であれば鹿、熊、鮭の話になっていくわけです。
知床国立公園には何百回といきましたが、いまだ訪ねる前には何でもいいので新しい情報を得るよう努力しています。
ゲストによって興味は十人十色ですから、日々勉強です。
ホテルインフォメーション
ガイドさんの中にはル案内についてはホテルの仕事だから一切しないという方がいます。
しかし私はゲストの泊まるホテルについては最低限度の事は事前に調べておき、ホテル到着前にゲストに案内するようにしています。
最低限事前に確認しておく事項は以下です。
1. 部屋の眺望
2. 食事の有無(ハラル、ベジタリアン、ビーガンのゲストがいる場合の事前連絡も)
3. 温泉(大浴場)と貸切風呂の有無
4. ホテル周辺の散策路
5. 和室か洋室か
これらもかなり添乗員時代のクセが残っています。添乗員時代はホテル案内は書面をつくりお客様に配っていました(添乗員はみんなやります。)が、外国人ゲストについては口頭で済ませています。
あと、もう一つ私が意識しているのは、ゲストと現地スタッフのコミュニケーションです。ホテルスタッフが英語を話すようであれば、私は全てお任せしゲストと一緒に聞いています。
極力、でしゃばらないように意識しています。もちろん、何か困ったことがあった時のためゲストのそばを離れることはしませんが。
初心貫徹
私はすぐに調子にのります。ゲストから素晴らしいレビューやチップをいただいたりすると、自分はすごいのではと思ったりすることもたまにあります。
そんなときには、必ず今回お伝えしたことを振り返り自分を正すようにしています。そして面白いのが、私が徹底しているガイディングスタイルは全て海外添乗員時代に身に着いたものなのです。
おそらく体に染みついているのでしょう。たくさん苦労しましたから・・・
しかしながら、あの時の苦労が今にしっかり生きています。
私のスタイルを知り、何か参考にしていただけることがあれば幸いです。
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